バンザイ バヌアツ バラエティ

自然いっぱいのバヌアツでのボランティア活動の様子を紹介します。

忍耐のワークショップ

カウンターパートから来週木曜日に配属先でワークショップをするから来るようにと言われていたのですが、前の週の金曜日に渡されたプリントにはなぜか平日の5日間の参加へと変更されていました。
題名は「人権と義務を教える社会の公民権の研修」(Social Citizenship Workshop Teaching Human Rights and Responsibilities)
講師は南アフリカ(左)とニュージーランド(右)出身の2人の白人女性。コーディネーターはフィジー(中央)からの女性。
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以下は暴力や略奪が常態化している南アフリカから来た体格の良い女性の話。
「バヌアツに着いて空港からバスに乗った時、行き先を告げた後バスは目指す場所でなく迂回して走るので、その時は他の乗客を降ろすためというのが分からず、バスジャックだと思った。でも、バスのドライバーを見ると小柄で自分の方が体格も体力も勝っているから何かあっても太刀打ちできると考えながら身構えていた。結局何事もなく無事目的地に着いて1件落着。」
彼女たちは配属先で作成した教師用指導書の資金援助団体関係の人のようです。
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この指導書を使って教える指導者を増やすことを目指す研修のようだと分かったのは会場に行ってから。私にはどうも場違いの気がしてなりません。
指導書には公民権や人権と義務について書かれており、その中に障害のある人や性的マイノリティーの人、家庭内暴力などが扱われていて、インクルーシブ教育に携わっているからと私にも声がかかったようです。
どうやらこの研修の企画をしたのがカウンターパートで、予算が確保できたのか会場も配属先から最近できたばかりのリゾートホテルへと一気にグレードアップ。
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モーニングティー、ランチ、アフタヌーンティーが提供され、食べては学びまた食べるというバヌアツ人大喜びのスタイル。
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共催が教育省と教員養成学校だったので、枯れ木も山の賑わいのつもりで参加したら大間違い!居眠りもできない少人数!
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早口の英語が飛び交い、私はときどき頭に入る単語を辞書で検索することの繰り返し。意見など一言も言えません。隣に座った配属先の同僚に頼りっぱなしでした。最後まで借りてきた猫状態で座っているだけでした。
講義を聞きっぱなしではなく、グループワークや施設見学もあって面白いと言えば面白かったのですが、すべて同僚に頼っての活動でした。
初日こそ10名以上いましたが、日ごとに参加者が減っていって最終日は数人のみ。
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そのうち2人が私と豪州からのボランティアでした。
いなくなった人はみんな病気?そういえばバヌアツ人はよく病気で休むと他のボランティアから聞いたことがありました。
休む口実がないという理由で私は出席しましたが、もっと適任者が来るべきではないかとの気持ちはぬぐえず、といって言ったところでどうしようもありません。
最終的にはこの研修を受けたメンバーが国内でどのように普及していくか検討し、具体的な計画と予算を彼女たちの組織に申請すれば、実施のための資金援助を受けられるという筋書きがあるようでした。
今回のメンバーは3,40代の若い人が中心で、活発に意見を出していました。若い人の意見が採用されるこの国の意気込みというようなものを感じました。
バヌアツでも男性が女性に暴力をふるったり、大人が子どもに虐待をするということはいまだに絶たないようです。
それに対する打開策への期待が今回のワークショップになったのかもしれません。
それにしてもこの1週間は長かった!