バンザイ バヌアツ バラエティ

自然いっぱいのバヌアツでのボランティア活動の様子を紹介します。

活動開始

ビスラマ語研修が終わりいよいよ活動の開始です。
私の配属先は教育省の教育課程開発部とでも訳せばいいのか、教科書作成の原案や教師用指導書、各学校に教育システムを周知したり研修会を開いたりするところのようです。ここに私のカウンターパートがいます。
事前に配属先を調整員と訪問しましたが、その時はカウンターパートが出産休暇のため出勤しておらず彼女の上司にあたる所長の女性に挨拶しました。昨年10月までシニアボランティアの前任者がいたので新たに机とパソコンを用意してくれるとのことでした。
4月中旬初めて一人でバスに乗って事務所へ。
ところがカウンターパートが来ておらず、先日話をした上司も一日会議のためこちらには来ないとのこと。自宅に連絡を取ってみるとのことなので、連絡が取れ次第、私とジャイカ事務所に電話を欲しいと伝え,することもなくどうしようもないのでジャイカ事務所に連絡して帰りました。
それが木曜日。
結局金曜日も連絡がなく、週末突入。
配置換え後の机。何もありません。
 
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2週目は月曜日にカウンターパートが出勤し、あいさつの後、部屋の中の配置が変わり荷物の移動で終わりました。
 
この日の午後は就学前の障害のあるが幼児通う通園施設を見学させてもらい、代表者の話を聞きました。子供たちは帰った後で平日の午前に通っているそうです。
ここは豪州が支援する非政府組織(NGO)でこの国の障がい者支援組織を担っており、国の教育福祉政策のメンバーとして代表者が出ています。豪州からボランティアが来ていて早速メール交換をしました。
火曜日はカウンターパートの向かいになった私の机にデスクトップパソコンを設置してくれました。使えるようにはパスワードが必要とのことで申請書にサインしました。
 
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昼食は道端で売っている弁当や揚げパン、隣の教員養成学校ではラップラップ、バナナ、タロイモなどを安く売っているとそこで活動しているシニアのボランティアに教わりました。
煮込んだチキン、ココナッツミルクで煮たアイランドキャベツ、黄色のサツマイモ(クマラ?)、こんにゃくのような舌触りのタロイモに似たイモ(タピオカ?)など200バツもあればおなかが一杯になります。私は事務所からお皿を借りて行って買いますが、なければ葉の上にのせてくれます。エコで面白い!
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発布スチロールに入った丼風の弁当は小さいのは100バツ。小学校で売っていました。
 
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産休明けのカウンターパートは他の仕事もあるので忙しそうにパソコンに向かってデータ入力に余念がありません。
私は棚の上にあったバヌアツのインクルーシブ教育の冊子を見つけて、訳してみることにしました。2010年から2020年にかけての指針と行動計画要綱のようなものです。
バヌアツがスローガンにあげているインクルーシブ教育とは「すべての子供を障害やその多様性によって排除せず、教育のシステムのなかで受け入れる」ということでしょうか。
日本のように特別支援学校ではなく通常学級のなかで支援するのが前提となっていますが、実際の現場では教師の無理解や不適切な指導もあり、子供が不登校になったり問題行動として現れたりしているようです。現場で実践している教師の支援をするのが本来の私の任務です。
退屈してくると持参した日本の本を読んで居眠り防止。
これでその週は終わりました。この週で1学期が終わるので休みになると先生も子供も登校しなくなると聞いていたので、前任者が行っていた学校にはいつ行けるのかな・・と思いつつ待つことに。
翌週から学期休みで朝も通学生徒を送迎するバスの車内もがらんとしています。
8時前に着くと誰も来ておらず、全員がそろうのは8時半ごろでしょうか。
職員の打ち合わせがあるわけでもなく出勤してくると、各自すぐにパソコンに向かって仕事開始です。
水曜日午後は学期休みを利用してエファテ島内の幼稚園の職員研修が開かれ、配属先のスタッフも出向いて教育で使う言語やインクルーシブ教育について説明していました。
パワーポイントを使って説明。中心になって説明した彼は日本に研修に来たことがあるとのこと。
 
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耳を傾けて聞く先生たち。
 
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インクルーシブ教育にはカウンターパートと教育省の別の部門のインクルーシブ教育担当者が説明にあたっていました。
手前が教育省の担当者。奥がカウンターパート。
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インクルーシブ教育の話の後、相談があれば連絡してほしいというお知らせとともに私を「日本から来たボランティアで経験者」と紹介されました。そのあとの休憩で何人かが相談したいと担当者やカウンターパートに声をかけていました。
現場の声を聴く機会を設けるのはとてもいいことで、情報を直接伝えられるのは小さな国ならではだと思います。
学校が休みの間に先週見学した通園施設の指導場面を見学したいとインクルーシブ教育の担当者に申し込みました。「調整してみます」との返事をもらえました。
が、結局都合が悪かったのか実現できませんでした。
金曜日には教育省の事務次官が新たに就任したとかで(後で聞いて分かった次第です)配属先に視察に来て、私もつたない自己紹介をビスラマ語でしました。
あらかじめ作ってあった文章を棒読みしただけですが、「ありがとうございます。」とそのえらいさんとお付きの人が日本語で話し、握手をしてくれてびっくりしました。
えらいさん(左側)に説明している事務所スタッフ。えらいさんはアロハシャツにジーンズという服装。
 
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この日のために展示された教科書など。
 
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おもてなしは果物やジュース、お菓子など。
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勧められたけどまだ10時前でおなかは空いておらず食べられません。美味しそうにほおばるスタッフはみんな肥満体型。その一口が・・は余計なお世話なのでしょう。
この週も翻訳と読書で終わり、結局使えないままパソコンは机に鎮座しています。